生徒会長2


ね、眠いぞ。非常に眠い。どうしたモノか。
文化祭まであと2週間をきり、忙しさはさらに増してきた。
私は相も変わらず書類などとにらめっこ。
他の文化委員も手伝ってくれればいいものの、他のことで手が回らない。
しかも最悪なことにふけてるヤツもいる。けしからん。

「あー・・・・眠いよ・・・・・」
ジローちゃんではないが、本当に眠いのだ。
昨日はほとんど寝ていない。
その理由は、文化委員と言うからだけでなく、演劇部に入っているから。
今年の演劇部は文化祭を利用して、大きな演劇をやるそうだ。
私は役者じゃないけど、裏方として色々することになっている。
ホント言うと、役者より裏方の方が大変。
役者に合わせて色々とするので、息を合わせないと最悪、劇が台無しになる。
と言うわけで、私は色々と忙しい身なのだ。


「終わった!」
今日のメインである、案内のパンフレットの整理だった。
大量にあるパンフレットを私一人でまとめたんだ、偉いモンだ。
偉い以前に誰か私を誉めて欲しい。
「あとは、足りない数を報告するだけだね」
そう思ったが、さすがに眠気がピークに足しっていたので、足りない数だけを紙にメモをして寝ることにした。

適当にそこにあった紙にメモをして、制服にポケットから携帯をとりだしてアラームをセットする。
「これでよし」
準備万端。私は机に身体を預けて目を瞑った。



そう、事件とは予期せぬ時に起きるモノ。
私自身、こんな事が起きるなんて思いも寄らなかった。





「えっ!? がキスされた!?」
と、放課後の教室で声を上げたのは同じクラスの向日岳人。
3年間同じクラスという何とも奇妙な腐れ縁ではあるけれど・・・・。
「ちょ・・・声大きい」
「あ、ごめん。でも、 にキスするなんて相当変わり者だよな」
「まだ、キスをされたって決まったわけじゃないんだけどね・・・」
そうなのだ。まだ決まったわけではないのだ。
眠っている間に、もしかしたらキスをされたのかもしれないのだ。
「ファーストキス・・・だったんだけどなー」
「ご愁傷様」
岳人は手と手を合わせて合掌をした。
「さりげにむかつくわ」
私がそう言うと岳人は、にししっと意地悪そうな笑みを浮かべた。
「でも、仮に がキスされたとしても誰がやったんだろうな」
「あんた、噂好き・・・。てか、そのこと誰にも言うなよ?」
「えー・・・」
「えーじゃないよ。約束できないんなら、もう二度とお金なんて貸してあげないんだから。
 その前に前に貸した2千円返しなさいよ。」
「わわわ、すみません!!」
「分かればよろしい」
と、岳人は私には勝てないのだ。

実際、私が眠っている間に何があったのか。
ただなんとなく唇に触れる感触があって、しばらくしてキスをされたことに気がついた。
驚いて起きあがってみたけど誰も居なかったし・・・。

「私が思うに、多分文化委員の誰かだとは思うのよ」
「へ?何で?」
「だって、私が作業して他のはほとんど使われない資料室だよ?
 だったら委員長である私に用があるって言ったら文化委員くらいだし」
「それもあるかもしれないけど、 のことが好きで誰かに居場所を聞いてって事もありえるだろ?」
確かに岳人の言う通りだ・・・・・・。
「うーん、これじゃ埒(らち)があかないから、この話はやめやめ」
私は首をブンブンと左右に振り、気持ちを入れ替えた。
「何でやめるんだよー」
と、岳人が非難しようが気にしない。
「だって、あれこれ予想したってしょうがないじゃない?
 それに私にキスをしたのが誰か分からないなんて気持ち悪いじゃない?考えたくないのよ」
「それもそうだよな」
岳人は納得した様子で、私を見た。
「それよりいいの?あんた彼女の所に行かなくて」
「あー?何でいきなり俺の話になるの?」

微かに鼻に残る香水のにおい。
知っているような気がするけれど、今は思い出せなかった。




文化祭まで後10日。






あとがき


すんません。
中途半端で(袋たたき
次こそはドラマを!!
ついに跡部氏が動く!?
待て次回!



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