小さな身長で一生懸命テニスボールを追いかけているのが
印象的だった。
(ラケットに当たってないけど)










夕日。








私が太一くんを知ったのは綺麗にオレンジに染まった夕日とともに
清純くんと一緒にテニスの練習をしているときだった。


お世辞にも上手いとは言えなかった。
けれどその姿は印象的だった。
清純くんに悪いところを指摘され、どうしたらいいか教えてもらい
一生懸命直そうとする。
(微笑ましい・・・)
我ながらそんなことを考えてしまった。










「清純くん」


「あ、さん」


次の日に私は清純くんと一緒にいた子は誰なのか聞いてみた。


「昨日の夕方、清純くんと一緒にいたこれくらいな子がいたでしょ」

手で、私の胸辺りを指す。

「壇くんのこと?」

「壇くんって言うんだ」

「下の名前は太一」

私は声を上げて頷く。

「テニス部?」

「そうだよ。つい最近入った新人」

「え・・・・・」

「この前まではマネージャーだったんだけど・・・
 つい、この間にテニス部の部員になったんだよ」

「何で?」

「本人に聞いた方が早いかもよ」

清純くんは笑って言った。

「本人に会えと・・・・?」

「そう言うこと」

「なんで」

「壇くんのことが好きなんでしょ?」

「はっ・・・・・・?」

1分程度の間がありました。
そして、清純くんが口を開きました。

「違うの?」
「うん」

私は即答で答えた。
まず、好きになる理由がない・・・・。
一目見ただけで(しかも遠くから)恋に落ちる物だろうか?
しかも話したこともないし・・・。

「ごめん・・・さん・・・」

「良いよ・・・別に・・・」

「でも、話してみたら?
 壇くん、結構面白いよ?」

「う〜ん・・・でも・・・・」

内心では迷っていた。
確かに話しては見たいけど・・・。
やっぱり怖い。

「じゃあさ、今日、テニス部に見学にきてよ」

「やだ」

「お願いです。実は・・・」

清純くんが話すには、太一くんがマネージャーを辞めて、色々困っているとか・・・。

「私を使うんだね」

「使うって・・・・間違ってないけど」

「まあー・・・・いっか」

「ほんとに!?」

清純くんはとても驚いた顔をしていた。
諦め半分で聞いていたのかな?
ま、いっか。

「それじゃあ、俺、南の所に行ってくる」

南くん?
誰ですかそれは?

「南は部長だよ」

「心を読んだね」

「読まないって(読めないし。読みたくもない)
 そんな顔をしてたから」






















私の目の前には南くんがいる。
なんか・・・怖いよー。

「今日、臨時でマネージャーをやってくれるのか?」

「あ、はい」

私は少し口ごもりながら答えた。

「南・・・・怖がられてるよ」

清純くんはケラケラ笑いながら言う。

「ごめんなさい」

「謝ること無い・・・・」

南くんに申し訳ない事したなっと・・・・心の底から思った。
それが表情に出ていたせえか・・・

「気にすることない・・・・」

と、肩を叩かれて言われた。
それが少し嬉しかった。










マネージャーという仕事は、とても大変だった。
タオルを配ったり、ボール拾いしたり、ドリンク作ったり。
太一くんは凄いと思った・・・・。

「あ、あの」

声変わりのしていない、高い声が私の横からした・・・・。

「大丈夫ですか?」

横に向くと太一くんがいた。

「君が、太一くん?」

「僕のこと、知ってるデスか?」

ですの付け方が変だよ・・・・・。
でも、そこが可愛い。

「うん。清純くんから聞いた」

「千石先輩が?」

「うん。それと、この前ね、太一くんのこと見たことあるんだよ」

私は笑って、答える。
悪い印象を与えちゃ悪いからね。

「ところで、私に何か用があったんじゃないの?」

「そうです!えっと・・・マネージャーの仕事を手伝おうと思って」

「ありがとう
  でも、私だけで何とかなりそうだから大丈夫だよ」

そう言っても太一くんは不満そうな顔をしていた。
そこで私が、1つ聞いてみた。

「ねぇ。太一少年」

「はいです」

「君はどうして、マネージャーから部員になったのかね?」

どこかの学者風に聞いてみる。

「・・・・・・・僕の、憧れていた人が・・・・試合で負けてしまったんです」

「・・・・うん」

「その人は、僕より背が大きくて、テニスが凄く凄く上手くて・・・・
 でも・・・試合に負けてしまったんです」

太一くんは続ける。

「そして・・・・テニス部を去っていったんです。
 だから僕が・・・・・その人の代わりにテニスコートに選手として立とうと決めたんです」

その時、夕日とともに

太一くんの顔を

優しい風がかすめた・・・・







おしましです。







あとがき



どこがドリームなんでしょう?
・・・・・・恋に落ちる一歩手前と言うことで・・・・。
お願いします。


あー・・・・・何をあとがきしていいのかさっぱり・・・。
まぁ・・・雑談でも。

太一氏と私はそっくりです。
太一氏も私も、ただ憧れるだけで・・・・・。
そんな君が好きだーーーーーーーー!!


おわれ






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